代表挨拶
日常の中で大切な故人を想い続けていくために。
近年、日本の社会をみると、少子化による人口減少等によって多様化した生活スタイルが見られる様になりました。また新型コロナウィルス感染症の影響が、さらに変化の度合いに拍車をかけて進みつつあります。
同様に、葬儀・葬送も様々な変容を遂げつつあります。ご先祖様、親族家族が眠るお墓に納骨する従来の方法や永代供養墓・合葬墓・納骨堂に御骨を納めるという方法の他、墓石を持たない「樹木葬」、御骨を細かく砕き、海や山野に還す「散骨葬」、またお骨(粉骨)を、お好きなオブジェ・容器に入れ、ご自宅で供養する「手元供養」等々、新たな供養形態が見受けられるようになりました。
この様に申し上げている私自身も、親族を「粉骨」した経験があります。私の場合、親族一同のお墓が存在し、お墓の納骨堂(カロート)に骨壺ごと納める方法で管理しております。数年前、親族が相次いで他界し、カロート内の骨壺が一杯で入らない状態となりました。当時は葬送に対して知識がなく、どう納骨しようかと困惑しました。
普通であれば、骨壺からお骨を取り出してそのままカロートに撒く方法もありましたが、既に納骨されていた私の祖母、伯父伯母のお骨を粉骨し、カロート内に撒く「粉骨還土」という方法を行い、新たな骨壺を納めました。言わば、「お骨のコンパクト化をした」ということになります。この様な事を行うまでは、骨壺の蓋を開けてお骨を扱うことすら罪深い行為だと思っていました。菩提寺のご住職に相談したところ「こういった機会で故人を今一度想う事こそ供養になる。」とおっしゃっていただき、「粉骨」を決断しました。
私の粉骨目的は、ほんの一例に過ぎませんが、「お骨を洗ってあげる(身綺麗にする)」「お粉にして供養の選択肢を広げる」ことは決して倫理に背く行為ではないということが自分の中でも理解できた上で、より良い供養が出来た経験が基となり、「洗骨」「粉骨」の事業を始めるきっかけとなりました。
「故人をこれからも想い続けることこそ一番の供養」を念頭に「洗骨」「粉骨」を通じ、ご家族様の想いに沿いつつ、心を込めてご供養のお手伝いをさせていただきます。
東信舎代表 小山 崇